脳卒中後、トイレ動作が不安定で一人で行けない…|その理由と安心して行うためのリハビリの考え方
京都市下京区・四条烏丸の自費リハビリ施設 re-HAVE(リハブ)では、脳卒中後の後遺症による生活動作の困難さに対して、動作分析に基づいた専門的なリハビリを行っています。
はじめに
「立ち上がるとふらつく」
「ズボンの上げ下ろしがうまくできない」
「間に合わなかったらどうしようと焦ってしまう」
脳卒中後、このようなトイレ動作に関する困りごとや不安を感じている方は、決して少なくありません。
トイレは毎日必ず行う動作でありながら、立ち上がり・方向転換・立位保持・片手での操作など、複数の動作を連続して行う必要があるため、脳卒中後には特に難しく感じやすい生活動作の一つです。
病院にてトイレ動作の練習が行われますが、退院後の生活環境に合わせた細かな動作調整や実践的な練習までは、十分に行えない場合もあります。
その結果、退院後に「一人でトイレに行くのが怖い」「動作が不安定で自信が持てない」と感じる方も多くいらっしゃいます。
この記事では、なぜ脳卒中後にトイレ動作が不安・不安定になりやすいのか、そして安心してトイレに行うためのリハビリの考え方について、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。
1.なぜ脳卒中後、トイレ動作が不安・不安定になりやすいのか?
トイレ動作が難しくなる理由は、単なる「筋力低下」や「麻痺」だけではありません。
トイレ動作では、以下のような複数の動作を連続して正確に行う必要があります。
☘️椅子や車椅子からの立ち上がり
☘️立ったままの姿勢保持(立位保持)
☘️狭い空間での方向転換
☘️片手でズボンの上げ下ろしを行う
☘️便座への着座動作
これらを、限られたスペースの中で、時間に追われながら安全に行う必要があるため、脳卒中後には難易度が非常に高くなります。
さらに、
☃️体のバランス感覚の低下
☃️麻痺側への荷重の怖さ
☃️片手操作の困難さ
☃️注意力や動作の切り替えの難しさ
などが重なることで、「できるはずなのに不安」「失敗しそうで怖い」と感じやすくなります。
2.トイレ動作が難しくなるのはどんなとき?
実際の臨床場面では、以下の場面で不安定さや困難さが目立つことが多くあります。
🐾 立ち上がり動作
便座や椅子から立ち上がる際に、体が前や後ろに倒れすぎたり、横に傾いたりしてふらつく。
🐾 立位保持
ズボンを操作する間、片脚や片側に体重が偏り、姿勢が不安定になる。
🐾 ズボンの上げ下ろし
片手での操作が難しく、バランスを崩しやすい。
🐾 着座動作
便座へ座るときに、距離感がつかめずドスンと座ってしまう。
これらが重なることで、「トイレ動作=怖い」「急ぐと失敗しそう」という意識が強くなり、さらに動作がぎこちなくなる悪循環に陥ることがあります。
3. トイレ動作の「不安定な動き」が続くことで生じやすい問題
トイレ動作において、不安定な動きのまま日常生活を繰り返していると、動作の質そのものが低下し、さらに不安定さが強まるという悪循環に陥りやすくなります。
具体的には、次のような変化が起こりやすくなります。
- 立ち上がり時に勢いを使うようになり、姿勢のコントロールが乱れやすくなる
- 体を急激に動かすことで、ふらつきが増える
- 着座時の減速がうまくできず、ドスンと座る動作が定着する
- 結果として、転倒リスクが高まる
これは不安の問題だけでなく、「動作パターンの問題」として捉えることが重要です。
そのため、単に慣れるのを待つ・回数をこなすのではなく、動作の質を評価し、適切な練習によって動きそのものを改善していくことが、安全性と自立度を高めるうえで重要になります。
4.安心してトイレに行うためのリハビリの考え方
トイレ動作の改善には、筋力トレーニングだけでなく、実際の動作に即した練習が欠かせません。リハビリでは、以下の視点が重要になります。
- ① 動作の分解と評価
-
トイレ動作を、
⭕立ち上がり
⭕立位保持
⭕方向転換
⭕ズボン操作
⭕着座
といった要素に分解し、どこで不安定になるのかを細かく評価します。
- ② 苦手動作を明確にしたうえでの練習
-
「立ち上がりが不安定なのか」
「ズボン操作中にバランスを崩すのか」
といった苦手ポイントを特定し、それに合わせた練習を行います。
動作全体を漠然と練習するのではなく、問題点に直結した練習を行うことで、効率よく安定性を高めることが可能になります。
- ③ 環境調整と安全対策
-
動作練習と同時に、トイレ環境の調整も重要です。
⭕手すりの位置
⭕便座の高さ
⭕動線の確保
⭕滑りにくい床材
⭕夜間照明の設置
などを調整することで、動作の安定性と安全性を大きく高めることができます。
5.退院後もトイレ動作が不安な場合は
退院後の生活では、実際の自宅環境に即した練習が非常に重要になります。
病院では時間や環境の制約から、生活場面そのものを想定した反復練習が十分に行えないことも多いのが現実です。
そのため、
- 退院後もトイレ動作に不安が残る
- 家のトイレだとうまくできない
- 介助に頼りきりになっている
といった場合には、生活動作に特化した専門的なリハビリを受けることで、改善が期待できるケースも少なくありません。
6.当施設でのトイレ動作へのサポート
当施設では、実際の生活動作を重視した評価とリハビリを行っています。
トイレ動作に関しては、
- 立ち上がりや着座動作の詳細な評価
- 立位保持とズボン操作の同時練習
- 実生活を想定した動作練習
などを通じて、「安全に・自信をもって」トイレ動作が行える状態を目指したサポートを行っています。
まとめ
脳卒中後にトイレ動作が不安・不安定になるのは、体の使い方やバランス、動作の組み立てが変化した結果として、ごく自然に起こる現象です。
適切な評価と練習によって、「怖い」 → 「できそう」 → 「一人でできる」へと変わっていく方は多くいらっしゃいます。
トイレ動作に不安がある場合は、一人で抱え込まず、専門家に相談してみることも大切な選択肢の一つです。
「自分の場合はどうだろう?」と感じた方は、無料カウンセリングやリハビリ体験で、現在の動作状況を一緒に確認してみませんか。
体験や契約を前提にする必要はありません。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も可能です。
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