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脳卒中後、電車に乗れない…いつから乗れる?不安の理由とリハビリの考え方

脳卒中後、電車に乗れない…いつから乗れる?不安の理由とリハビリの考え方

京都市下京区・四条烏丸の自費リハビリ施設 re-HAVE(リハブ)では、脳卒中後の歩行やバランス障害や外出動作の不安に対し、動作分析に基づいた専門的なリハビリを行っています。

本コラムでは、「電車に乗るのが怖い」「いつから乗れるのか分からない」と感じている方に向けて、その理由とリハビリの考え方をわかりやすく解説します。


はじめに|なぜ「電車」はこんなにも怖くなるのか?

「ホームが怖い」

「人混みで押されたらどうしよう」

「電車の揺れで倒れそう」

「乗り降りが間に合わない気がする」

脳卒中後、このような不安を感じて電車に乗れなくなる方は少なくありません。

電車移動は、単なる「歩行」ではなく、歩行・バランス・方向転換・注意・判断・社会的緊張といった多くの要素を同時に求められる、非常に高度な生活動作です。

病院内では問題なく歩けていても、実際の電車環境では「怖い」「できない」と感じるのは、決して珍しいことではありません。

なぜ脳卒中後、電車に乗れなくなるのか?

電車に乗れるかどうかは、単なる「歩ける・歩けない」だけで決まりません。

電車移動に必要な主な能力には、以下のようなものがあります。

✅安定した歩行能力

✅立位でのバランス保持

✅素早い方向転換

✅片手操作(手すり・ICカードなど)

✅注意分配(周囲確認・アナウンス・足元)

✅状況判断と予測

これらを同時に行う必要があるため、病院内歩行が自立していても、電車移動に不安を感じるケースは非常に多いのです。


電車動作が難しくなる場面とは?

電車移動では、病院内や自宅とはまったく異なる環境条件が加わります。

実際の臨床では、以下の場面で困難さが顕著になることが多くあります。

揺れる電車内での立位保持
電車の揺れに対して、とっさに足を出して体を支える「立ち直り反応」や「ステップ反応」が十分に働かないと、ふらつきや転倒につながりやすくなります。
吊り革や手すりを片手で持ちながら、体のバランスを保つことが難しい方も少なくありません。


周囲の速い流れの中での歩行・方向転換
実際には歩行が可能であっても、
♣️周囲の視線
♣️人の流れ
♣️「早く動かないといけない」という焦り
によって、動作が乱れやすくなります。
焦りによって歩行速度が上がると、姿勢制御が低下し、ふらつきや転倒のリスクが高まります。


電車内の低い座面からの立ち座り
電車内の座席は座面が低く、足元のスペースも限られています。
そのため、立ち上がり時に体が前に倒れすぎる、着座時にドスンと座ってしまうといった不安定さが生じやすくなります。


「不安定な動き」が続くことで起こりやすい動作上の問題

電車動作が不安定な状態が続くと、動作そのものにも影響が出やすくなります。

  • 動作が速くなり、姿勢制御が乱れる
  • 体がこわばり、バランス反応が低下する
  • 足が小刻みに出てしまう
  • 結果として転倒リスクが高まる

これは単なる「不安」の問題ではなく、動作パターンの問題として捉えることが重要です。

そのため、慣れるのを待つのではなく、動作の質を評価し、適切な練習によって動きそのものを改善していくことが、安全性と自立度を高めるうえで重要になります。


電車に「いつから乗れる?」はどう考える?

多くの方が「発症から何ヶ月で乗れるのか」と気にされますが、

時期よりも「できる動作条件」が重要です。

一例として、以下のような能力が安定していることが目安になります。

🏷️立位保持が安定している

🏷️方向転換がスムーズに行える

🏷️歩行中に周囲を確認できる

🏷️揺れに対して姿勢を立て直せる

つまり、「何ヶ月経ったか」ではなく、「何ができるか」によって判断していくことが大切です。


安心して電車に乗るためのリハビリの考え方

① 動作の分解と評価

電車移動を、

📌歩行

📌立位保持

📌方向転換

📌段差昇降

📌揺れへの対応

📌立ち座り

といった要素に分解し、どこで不安定になるのかを細かく評価します。

② 苦手場面を想定した課題指向型練習

📌方向転換+歩行

📌立位保持+片手操作

📌揺れを想定したバランス練習

など、実際の電車環境を想定した課題指向型練習を行います。

③ 環境適応と安全対策

📌杖・装具の使用判断

📌ICカード操作練習

📌時間帯や混雑状況の工夫

といった環境調整も、電車移動を可能にする重要な要素です。


当施設での電車移動へのサポート

当施設では、病院では行いにくい実際の生活場面を想定した評価とリハビリを重視しています。

電車移動に関しても、屋内練習にとどまらず、必要に応じて実際の電車環境を用いた練習を行い、安全性の向上と自信の回復を目指します。

電車移動に不安がある方は、無料カウンセリングやリハビリ体験で、現在の動作を一緒に確認してみませんか。

ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も可能です。

 


🌸 お電話でのご相談 075-746-6488