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【ICFとは?】リハビリの効果を最大化するための考え方をわかりやすく解説

【ICFとは?】リハビリの効果を最大化するための考え方をわかりやすく解説

自費リハビリ施設『re-HAVE(リハブ)』では、脳卒中やパーキンソン病の方を対象に、個別性を重視した専門的なリハビリプログラムを提供しています。
 

はじめに:リハビリを続けても「変化が分かりにくい」と感じていませんか?

✅リハビリを続けているけど、なかなか良くならない

✅何を目標にすればよいのか曖昧

✅動作はできているのに、生活のしづらさが残る

✅自分にとって必要なリハビリが分からない

多くの方が、こうした“リハビリの迷い”を抱えています。

実はその背景には、「身体のどこが悪いか」だけでリハビリを考えてしまうという問題があります。

だからこそ、身体・動作・生活・環境を一体で考えるためのものさし= ICF(国際生活機能分類)がとても大切になります。

ICFとは?——世界が共通で使う「生活機能の地図」

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)は、
WHO(世界保健機関)が作成した、生活機能を多角的に評価するための世界共通の考え方です。

簡単に言えば、身体の中で起きていることと、生活で起きている問題をつなぐ“地図”です。

リハビリの現場では「ICFに基づいた評価・目標設定」が世界標準になっています。

ICFを理解するための “3つの枠組み”

ICFとは、からだの状態や生活での困りごとを、3つの枠組みで分析するリハビリの国際分類 です。

1. 身体機能(Body Functions / Structures)

身体内部の状態:筋力、可動域、バランス、感覚、反応速度など

例:

  • 足の筋力が弱い
  • 膝が伸びにくい
  • 感覚が鈍い
  • 反応が遅い


2. 活動(Activities)

具体的な動作のレベル:立つ・歩く・階段を上る・手を使うなど

例」:

  • 立ち上がりに時間がかかる
  • 歩くとふらつく
  • 階段が怖い


3. 参加(Participation)

生活の中での“したいこと・困っていること”:買い物、外出、仕事、家事、趣味など
例:

  • スーパーまで歩けない
  • 家事をすると疲れ切る
  • 旅行に行けない


ICFがリハビリで重要な理由

従来のリハビリは「筋力をつける」「関節を動かす」といった身体の改善が中心でした。

しかし実際には、生活が良くなるかどうかは、身体だけでは決まらないのです。

ICFを活用すると、身体の状態、動き方、生活環境を含めて総合的に整理できます。

同じ症状でも「どこまで自立できるか」が人によって異なる理由が明確になるのは、身体の状態だけでなく、家の構造・仕事・移動手段・家族構成など、生活環境によって必要な能力が大きく変わるためです。

ICFを使うメリット
🟡 「できない理由」が立体的に整理できる
筋力不足だけでなく、動作のクセや家の環境など、複数の要因を切り分けて理解できます。

🟡身体・動作・生活のつながりが分かる
身体の変化が日常生活でどう影響するかが見え、改善ポイントが明確になります。

🟡 やるべきリハビリが明確になる
数多くのエクササイズの中から、その人に本当に必要な内容を選べます。

🟡 “生活での変化”を実感しやすくなる
身体の改善が、歩く・家事・外出などの自立度にどうつながるかが分かりやすくなります。

🟡 無駄なトレーニングを省ける
目的に合わないトレーニングに時間を使うことがなくなります。

🟡 個別の生活に合ったゴールを設定できる
家の環境・職場・家族のサポートなどを含めた現実的かつ達成可能な目標が立てやすくなります。


同じ「歩きづらい」でも、ICFで整理すると“必要な支援”がまったく違う

一見すると同じ「歩きにくい」という訴えでも、ICFの視点で整理すると、原因も必要なリハビリも大きく異なります。

身体機能(Body Function:身体内部の要因)

  • 足の筋力低下
  • 反応速度が遅い
  • 関節の硬さ
  • バランス低下
  • 感覚の低下

ここまでは似た症状の方でも、生活で求められる活動は人によって全く異なります。

活動(Activity:動作の問題)

  • 歩幅が狭い
  • すり足になる
  • 左右に揺れる
  • 階段が苦手


参加(Participation:生活で必要な能力)

ICFが最も重要なのがこの視点です。
生活の“文脈”が変わると、同じ歩きにくさでも必要な能力が全く違うためです。

例①:40代の会社員
・毎日の通勤
・荷物を持って移動する
・仕事で外回りや体力のいる作業が必要
➡️ 職場復帰レベルの歩行能力が必須
例②:80代高齢者
・自宅周囲の生活が中心
・近所への買い物ができれば十分
➡️ 短距離歩行の安全や転倒予防が最優先
例③:住環境の違い
・バリアフリーの家 → 手すり・段差が少ない → 日常生活が自立しやすい
・2階で生活/階段が多い家 → 同じ歩きにくさでも生活の自立が難しい
➡️ 環境の違いだけで“自立度”が大きく変わる


ICFがあると「生活で困る本当の理由」が言語化できる

ICFを使って整理することで、

  • なぜ歩きにくいのか(身体)
  • どんな動作が障害されているのか(活動)
  • あなたの生活にどんな影響を与えているのか(参加)
  • 環境がどれくらい自立を助けたり妨げたりしているか

これらを一つの枠組みで説明できるようになります。

その結果、

🗹 何を改善すべきか
🗹 どのレベルまで目指すか
🗹 どんな環境調整が必要か
🗹 あなたに最適なリハビリは何か

が明確になります。

当施設では、ICFを中心に“あなたの生活が変わるリハビリ”を行っています

当施設のリハビリは、

  • 身体の状態(Body Functions)
  • 動作のクセ(Activities)
  • 生活での困りごと(Participation)

この3つをICFで丁寧に整理し、
あなたの生活が変わるように、最短ルートを一緒に見つけていきます。

「コラムを読んで、自分の状態を詳しく知りたくなった」

そんな方は、ぜひリハビリ体験をご利用ください。

体験では:

  • ICFに基づく丁寧な評価
  • 身体・動作・生活のつながりの説明
  • あなた専用の改善ポイントの提示
  • 今後どう変わるかの見通し説明

を分かりやすくお伝えします。

ICFは、あなたの生活を変えるための“最強の地図”です。
その地図をいっしょに読み解き、最適なリハビリをご提案します。


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