脳卒中後、一人でしっかり歩けるようになるためには?

こんにちわ。脳卒中後のリハビリに特化したリハビリスタジオ「re-HAVE」の理学療法士 木村です。
今回は、脳梗塞や脳出血後の足の麻痺によって
”歩くのがふらつく”
”足がつまづいて、こけやすくなった
という方に、ひとりでしっかり歩けるようになるために必要な因子についてお話します。
「もう一度、自分の足で歩く」ことは、脳卒中からの回復における重要な目標の一つです。
実際に、脳卒中を経験された方の約85%が、発症から6か月以内に自分の力で歩けるようになっています。
たとえ初めのうちは歩くときにサポートが必要だったとしても、諦めずにリハビリを続けることで、60%の方が最終的に自立して歩けるようになっているという報告もあります。
では、自立した歩行の達成に影響を与える重要な要因は何があるでしょうか。以下がその主な要因です。
ひとりで歩けるようになるために重要な因子
1. 運動機能の回復・改善
- 下肢筋力:特に股関節屈筋、膝伸展筋、足関節背屈筋が重要です。
- バランス能力:静的および動的なバランスが、安全な歩行にとって必要不可欠です。
- 体幹の安定性:バランス保持と歩行のためには体幹の安定が大事です。
2. 歩き方の特徴、動作能力、持久力
- 歩行速度、かつ麻痺側と非麻痺側の対称性:速くて対称的な歩行は、歩行の自立と関連があります。
- 時間的 (歩くときのタイミングやリズム)・空間的 (歩くときの距離や幅) な歩行要素:歩幅、ステップ幅、歩行周期などが効率的に歩くことに影響します。
- 立ち上がり・移乗動作の能力:自立した生活や安全な歩行の基礎となります。
- 持久力:日常生活で持久力が上がればひとりで動ける行動範囲が広がります。
3. 補助具の使用
- 足用の装具(シューホーンや短下肢装具)、杖、歩行器などの補助具は、必要に応じて歩行の自立を助けます。
4. 神経学的な要因
- 皮質脊髄路の損傷程度:この経路が保たれていると、より良い運動回復が見込まれます。
- 感覚フィードバック:麻痺側の位置覚や触覚は歩行の調整に必要です。
- 痙縮や筋緊張の程度:筋肉の制御や協調運動に支障をきたし、正常な歩行パターンが困難になります。
5. 発症からの経過時間
- 発症後3〜6か月の回復が特に重要ですが、継続的なリハビリによってさらに改善する可能性もあります。
6. 認知機能
- 注意力や実行機能:同時に2つの事を行う(例えば、歩きながら会話をする)時や複雑な環境での歩行に必要です。
- 意欲と病識:リハビリへの参加意欲や回復意欲に影響します。
7. 社会的支援、生活・社会環境
- 家族のサポートや地域の支援システムの活用、個人を取り巻く環境は回復に大きく影響します。
このように自立歩行の達成に影響を及ぼす各因子を見てみると、リハビリを行うことよって改善できる可能性が多くあることが分かります。
特に、しっかり歩くためには、麻痺側の足を繰り返し適切に運動することが必要不可欠です。
re-HAVEでは、お一人おひとりの状態や目標に合わせたオーダーメイドのリハビリを提供しています。
例えば、
- ”歩くのがふらつく” という方に対しては、評価によりその原因を分析した上で、麻痺側下肢で支える力やバランス能力を向上するためのアプローチを行います。
- ”足がつまづいて、こけやすくなった” という方に対しては、同様に評価と分析を行った上で、歩く際の足の振り出し方を練習します。
上記はあくまで一例となりますが、各症状に対する原因は各個人によって異なりますので、各個人の状態に合わせ、かつご本人様のご希望をお伺いしながらリハビリを実施していきます。
ひとりで歩けるようになりたいという方のために全力でサポートいたしますので一緒に目標を持って取り組みましょう。
まずはお気軽にご連絡ください。
※施設の見学・無料カウンセリング・リハビリ体験も随時受付中です。