歩行時に体が左右どちらかに傾く…これって治る?|脳卒中後に多い原因とリハビリの考え方
京都市下京区・四条烏丸の自費リハビリ施設 re-HAVE(リハブ)では、脳卒中後の歩行障害や姿勢の乱れに対し、動作分析に基づいた専門的なリハビリを行っています。
本コラムでは、「歩くと体が傾く」「まっすぐ歩けない」と感じている方に向けて、その原因と改善の考え方をわかりやすく解説します。
はじめに|「歩くと体が傾く」はよくある悩み
「歩くと体が左(右)に傾いてしまう」
「まっすぐ歩いているつもりなのに、斜めになっていると言われる」
「ふらついて転びそうで怖い」
脳卒中後、このような歩行の悩みや不安を感じている方は決して少なくありません。
体が傾く歩行は、見た目の問題だけでなく、転倒リスクの増加、疲れやすさ、外出への不安にもつながり、日常生活の質を大きく低下させます。
この記事では、なぜ歩行時に体が傾くのか、その主な原因と、改善に向けたリハビリの考え方について、理学療法士の視点から解説します。
「体が傾く歩行」とは何が起きているのか?
まず大切なのは、「歩く軌跡が曲がる」ことと、「体が傾く」ことは別の現象であるという点です。
今回取り上げるのは、歩行中に体幹が左右どちらかに倒れ込むように傾くタイプの歩行です。
このタイプでは、
✅ 麻痺側に体重を十分に乗せられない
✅ 体幹の安定性が低下している
✅ バランスを取るための代償動作が出現している
といった、姿勢制御や荷重コントロールの問題が関係していることが多くあります。
歩行時に体が傾く、脳卒中後に多い3つの原因
- ① 麻痺側への荷重が怖い・不十分
- 脳卒中後、多くの方が「麻痺側に体重をかけるのが怖い」と感じています。
その結果、
🍄 非麻痺側に体重を逃がす
🍄 体幹が非麻痺側へ傾く
🍄 左右非対称な歩行パターンが定着する
といった動作が形成されやすくなります。
これは恐怖心だけでなく、感覚障害・筋力低下・姿勢制御能力の低下などが複合的に影響しています。
- ② 体幹筋のコントロール低下
- 体をまっすぐ保つためには、腹筋群・背筋群・骨盤周囲筋といった体幹筋の協調的な働きが不可欠です。
脳卒中後は、これらの筋のタイミングや出力調整が乱れやすく、姿勢を正中位で保てず、左右に傾きやすくなります。
- ③ バランス戦略の変化(代償動作)
- 本来、人は歩行中に無意識に姿勢を微調整しています。
しかし脳卒中後は、
🍄 立ち直り反応
🍄 姿勢反射
🍄 ステップ反応
が低下しやすく、体を傾けてバランスを取ろうとする代償動作が現れやすくなります。
これが繰り返されることで、「体を傾ける歩き方」が癖として定着してしまうのです。
体が傾いた歩行を放置すると起こりやすい問題
体が傾いたまま歩行を続けていると、次のような問題が生じやすくなります。
📈 転倒リスクの増加
📈 歩行時の疲労増大
📉 歩行距離や外出機会の減少
📉 活動量低下による体力低下
📈 腰・膝・股関節への負担増加 → 慢性的な腰痛・膝痛・股関節痛の出現
左右の荷重バランスが崩れた状態が続くことで、関節や筋への負担が蓄積し、疼痛が慢性化するケースも少なくありません。
これは単なる「歩き方の問題」ではなく、生活全体に影響を及ぼす重要な課題といえます。
「治る?」と不安な方へ ― 改善の考え方
多くの方が、「この歩き方はもう治らないのでは…」と不安を感じます。
しかし実際には、適切な評価とリハビリによって改善につながるケースは非常に多いのが臨床の実感です。
重要なのは、筋力トレーニングだけでなく荷重コントロール・体幹制御・姿勢戦略を統合的に再学習することです。
「正しく立つ」「正しく体重を乗せる」「正しくバランスを取る」
これらを段階的に練習していくことで、歩行の安定性は大きく変わっていきます。
体の傾きを改善するリハビリの考え方
- ① 動作分析による原因特定
- 歩行を、
🍄 立脚期の荷重
🍄 骨盤と体幹の動き
🍄 上肢の振り
🍄 バランス反応
などに分解し、どの要素が傾きを生んでいるのかを詳細に評価します。
- ② 荷重練習+体幹制御トレーニング
- 🍄 麻痺側への荷重練習
🍄 体幹安定化トレーニング
🍄 動的バランス練習
を組み合わせることで、まっすぐ立ち、まっすぐ歩く感覚の再獲得を目指します。
- ③ 歩行場面での統合練習
- 最終的には、実際の歩行場面で姿勢制御を再学習していくことが重要です。
🍄 直線歩行
🍄 方向転換
🍄 屋外歩行
🍄 人混みでの歩行
など、生活場面を想定した課題設定が改善の鍵となります。
当施設での歩行・姿勢リハビリとご相談のご案内
当施設では、脳卒中後の歩行障害や姿勢の乱れに対し、動作分析に基づいた専門的な評価と、実生活を想定したリハビリを行っています。
体の傾きに対しては、
- 麻痺側への荷重評価
- 体幹制御の評価
- 歩行パターンの詳細な分析
を行ったうえで、「なぜ傾くのか」を明確にした個別プログラムを提供しています。
歩行時に体が傾くのは、脳卒中後には決して珍しいことではありません。
しかし、適切な評価と練習によって、「不安」→「安定」→「自信」へと変化していく方は多くいらっしゃいます。
「自分の場合はどうだろう?」と感じた方は、無料カウンセリングやリハビリ体験で、現在の歩行状態を一緒に確認してみませんか。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も可能です。
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