改善事例

Case

【頚髄損傷】趣味の釣りを再開できました! (K様・60代)

ご利用者情報 info

ご利用イメージ
疾患名
脳梗塞
発症からの期間
約2年
症状
四肢麻痺(両方の腕と足がまひしてうまく動かせない)
ご利用期間・回数
4か月間・16回
リハビリ目標
奥様と釣りに行く・電車に乗る など

リハビリの動画 movie

リハビリの記録 record

ご利用までの経緯
2024年9月にリハビリセンターを退院後、週1回の訪問リハビリを利用していました。知人の紹介にて当施設にてリハビリを開始しました。
リハビリ体験時の状況
両方の腕と足に麻痺 (四肢麻痺) があり、特に右側の腕と足に強くまひが出ていました。また、右腕と両足全体の関節や筋肉がかたくなっていて、動かせる範囲が大きく制限されていました。特に右股関節は70度までしか曲がらず、右足首も上に動かせない状態でした。

■ 手指について
手指の麻痺により指先の細かな動きが難しい (手指巧緻性障害) 状態に加えて、指の各関節が硬く、十分に曲げ伸ばしすることが困難でした。また、指を曲げ伸ばしすると痛みが出ることや、指先の感覚が分かりにくい(感覚障害) といった症状も見られました。
そのため、釣り糸を結ぶような細かい作業は難しく、釣竿に糸を通す動作にも多くの時間を要していました。

■ 立位保持とバランス
立位を保ちながら釣竿を持ち、操作することは困難な状態でした。

■ 屋外を歩く動作
ご家族との外出時には、車いすが主な移動手段となっていました。また、訪問リハビリでは、約 10 分程度の屋外歩行練習を行われていました。

※ 屋内を歩く動作についてはこちらをご覧ください。
👉https://re-have.jp/post_case/post-1066/
リハビリ内容
◎両上下肢の各関節の動く範囲をひろげるための関節可動域練習
◎両上下肢の筋力トレーニング
◎手指巧緻性練習 (指の細かい動きが行いやすくなるための手指の運動)
◎バランス練習
◎歩行練習 など

リハビリの結果

受傷前の趣味であった 釣りを再開することができました。
以前は奥様と共通の趣味としてよく一緒に釣りに行かれていましたが、脊髄損傷後は外出自体が難しく、釣りに行けない期間が続いていました。

■ 手指の巧緻性の改善
麻痺によって手先の細かな操作がしにくいだけでなく、指の関節の硬さや痛みが細かい動作の妨げとなっていました。
そのため、指の関節がより柔らかくスムーズに動くようにアプローチを行った結果、釣り糸を結ぶような細かな作業が再びできるようになりました。

■ バランス能力の向上
バランス能力が改善し、立位保持が安定したことで、釣竿を持ってキャスティング動作を行うことが可能 となりました。

■ 屋外歩行能力の向上
屋外では、約 60 分間の歩行が可能 となりました。
ご家族との外出の幅が広がり、釣り場での移動も安全に行えるようになりました。

🔶 ご本人様の声
「不安はなくて、楽しく釣りが出来ました。あじやさばが釣れました。」
「釣りに行って魚が釣れました。移動も安全にできて、釣りの 3~4 時間の間、ほとんど立ちっぱなしで出来ました。」

担当スタッフからのコメント

スタッフイメージ
念願であった「釣り」を再開するという大きな目標を達成され、本当に素晴らしいことだと思います。
釣りへ行くためには、手先の細かな動きを再獲得するだけでなく、屋外を安全に歩いて移動する力や、立位でのバランス能力など、複合的な要素の改善が必要でした。

これらを一つひとつ乗り越えられたのは、日々の自主トレーニングを継続されたご本人さまの努力の結果です。心から敬意を表します。

これからも、次の目標に向かって一緒に進んでいきましょう。引き続きサポートさせていただきますので、今後も一緒にがんばりましょう。