パーキンソン病のリハビリ ─ 国際的にガイドラインで推奨されている方法とは?

こんにちは。京都・四条烏丸の自費リハビリ施設「re-HAVE(リハブ)」です。脳卒中(脳梗塞・脳出血)やパーキンソン病の方を対象に、専門的なリハビリを提供しています。
今回のコラムでは、パーキンソン病のリハビリはどんな効果があるのか、国際的なガイドライン* に基づいてお話しします。
*ガイドラインとは
専門家がこれまでの研究や臨床経験をもとにまとめた『パーキンソン病のリハビリではどんな運動をすると効果が期待できるか』の指針のことです。
はじめに
パーキンソン病は進行性の神経変性疾患であり、運動症状(振戦、筋強剛、動作緩慢、姿勢反射障害)に加え、生活の質(QOL)を損なう多様な症状を呈します。
薬物療法は基本ですが、国内外のガイドラインではリハビリが主な治療として位置づけられています。
国際ガイドラインにおけるリハビリの推奨
欧州理学療法ガイドライン(2014)やNICEガイドライン(2017)では、理学療法・作業療法の早期導入が強く推奨されています。
エビデンス (科学的根拠) に基づき、国際的に推奨されている主なリハビリ方法をご紹介します。
- 1. 運動療法全般(有酸素運動・筋力訓練・バランス練習)
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- エビデンスレベル:中〜高 (ある程度の研究で効果が確認されている~信頼性が高い)
- 期待できるリハビリの効果:多くの研究で運動療法は、運動症状(動きやすさ)、歩行、バランス、生活の質の改善に有効であると示されています。特に中〜高強度の有酸素運動は効果的とされています。
- 2. バランス訓練
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- エビデンスレベル:中 (ある程度の研究で効果が確認されている)
- 期待できるリハビリの効果:バランス改善・姿勢反射改善、転倒予防に対して効果があると示されています。
- 3. 筋力トレーニング(抵抗運動)
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- エビデンスレベル:中 (ある程度の研究で効果が確認されている)
- 期待できるリハビリの効果:下肢の筋力、立ち上がり、歩行能力の改善、生活の質の向上につながることも報告されています。
- 4. 外的キューイング:音などの外部刺激を利用し、歩行を改善する方法
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- エビデンスレベル:中 (ある程度の研究で効果が確認されている)(特に歩行の状態に対して一貫した効果)
- 期待できるリハビリの効果:歩行速度や歩幅・歩行安定性を改善する効果があると一貫して報告されています。一方、すくみ足歩行に対する効果は個人差があるとされています。
- 5. 複合プログラム(有酸素+レジスタンス+バランス等)
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- エビデンスレベル:中 (ある程度の研究で効果が確認されている)
- 期待できるリハビリの効果:複合介入は多面的な機能改善(歩行・バランス・QOL)に有用とされていますが、どの組合せが最適かは分かっていません。
- 6. 課題指向型アプローチ:日常生活の動作に直接関連する活動を反復し練習する方法
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- エビデンスレベル:中 (ある程度の研究で効果が確認されている)
- 期待できるリハビリの効果:歩行・バランス・ADL能力の改善に有効であると示されています。
まとめ
- 運動療法はパーキンソン病にとって「薬と並ぶ大切な治療手段」 であることは国際的に知られています。
- しかし「どの運動が一番良いか」については、まだ分かっていません。
- パーキンソン病におけるリハビリは、ガイドラインが示す通り「早期導入・継続・個別化」が重要です。
当施設では、
— 国際的エビデンスに基づいたアプローチ
— 京都という地域での生活に根ざした支援
— お一人ひとりの「達成したいこと」
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